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スポーツ指導の最上位目的を考えよう

僕がここ数年、スゴイなぁ~と感じる方がいます。

工藤勇一 先生

元麹町中学校校長で現在は横浜創英中・高校長をしてます。

著著には『学校の当たり前をやめた』があり、

これからの学校教育を本質から見つめ直して考えられてる方です。

最近では鴻上尚史さん(作家・演出家)さんとの対談本『学校ってなんだ!』を出されています。

この2つの本がスポーツ指導にリンクすることばっかり…

その一つに目的と手段を混ぜ合わせないことが書かれています。

教育現場で最も大事なことは「安心・安全に学ぶことができる」こと

つまり「命」が保証されていることです。

その上で教育現場の目的は「みんな違ってみんないい」「だれ一人とり残さない」を実現すること。

個性の違いを尊重するけれども、学校という小さな社会ですら合意をとろうとしても対立は起きる。

対立したとしてもだれ一人とり残さない学校であることが目的になります。

そのための手段に、

・どんな力を身に付けさせる?

・どんな経験・体験をさせる?

・指導にどんな優先順位をつける?

という考えになります。

重要項目に「対話」と「自律」を養うことが挙がるんですが、

麹町中学校でおこなった、服装自由・頭髪自由、朝の挨拶運動廃止、宿題廃止、定期テスト廃止などは

目的に向かう一種の手段でしかないんです。

学校では手段について言及されることが多いです(例えば「髪長くないか?」と言われたり(笑))が

学校教育の目的としてはそこまで大事なことではないんです。

話しをスポーツ現場の方へ戻していきます…(やっとスポーツ(笑))

では、育成年代でスポーツをプレーする重要目的はなんでしょうか?

勝つこと?進学すること?優秀な成績を収めること?

僕が考えるスポーツをプレーする重要目的は2つあって

「(一人ひとりが)楽しむこと」「(プレーする全員で)成長すること」

「勝つこと」は最重要ではありません(僕の中では…)

ただ「勝つ」という手段があることで楽しさが増して成長につながることがあります。

だから「勝つ」とは大事にしたい手段の一つです。

また、技術習得に特化する、戦術戦略に特化する、体力向上に特化するといったカラーあるチームがありますが

それは選手たちが「楽しみ」「成長する」ための手段だと思っていて、良し悪しはそれほどないように考えます。

ただ、指導方針と選手の個性が上手く合わなかった時、目的は達成されにくいです。

なので手段を柔軟に変更できるチームほど多くの選手が「楽しく」「成長できる」気がします。

もっとスポーツを深めると、

スポーツを通してどんな人になって欲しいか考える時、

誰もがスーパーアスリートにはなれません。

スポーツを通してどんな職業につくかは手段でしかないですが、

スポーツをすることによる将来の目的は恐らく「社会で活躍すること」だと思います。

アスリートとして、社会人として、保護者として、いかなる場所でも活躍できるように

スポーツを通して育成するんです。

では将来の活躍方法を考えた時、10年後に活躍する人はどんな人でしょうか?

それこそ学校教育の目的・手段でも触れた、

「対話」ができる+「自律」している

じゃないでしょうか?

だからスポーツでも競技力向上と同様に養い磨いていく必要があると思うんです。

ましてや、指導者側の体罰・暴力など、指導者が「対話」「自律」できてないが故に起こる行為のように

思って仕方ありません…(泣)

実は鹿児島の高校部活動では体罰・暴力のニュースがこの1週間で出てきました。

残念でしたが、改めてスポーツの目的を確認していたこの頃です。

みなさんはいかがでしょうか?

スポーツをする目的

今一度考えたいものですね!

今度機会をつくりますので一緒に話せたらいいなと思います~!

では!

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