7月19日(月)
 鹿児島実業サッカー部でスポーツコーチングのメソッドを活かしたmeetingを開催しました。
 夏を目前に控えてどんな取り組みにしていくか整理していく時間。
 テーマは「夏季休業期間の目的を明確にする」です。
 
普段では考えない「目的」に関して選手の中から引き出していく構成にしました。
 また、夏明けの理想のチームの実現に向けて120名がチームのために
 どんな学年集団となり、個々にどんな取り組みができるのか深堀りました。
 初めて全体で考える”集団として在り方”には抽象的なことがあって当たり前。
 これがmeetingという「チーム学習」を繰り返すことによって、
 抽象→具体になり、一人ひとりが持つ「目的」と「取り組み」が明確になり、
 主体的で強い関係のチームが出来上がってきます。
以下は本日の内容と講師としての感想のまとめです。
meetingの最大目的は「チーム学習」
僕がmeetingをするのも、研修を開催するのも、最大目的は「チーム学習」です。
 ①今までどんなことをやってきて、
 ②そこから何に気付き・発見し、
 ③次の行動に関してどんな仮説を立て、
 ④どんな計画のもと⑤行動に移すのかといった
【①振り返り→②気付き→③課題解決方法の発見→④行動計画→⑤チャレンジ】
のサイクルを回すことが「学習」となります。
 そして「学習」を繰り返すことがパフォーマンスの発揮に起因することをはじめに伝えました。
 今回はそのサイクルを回すお手伝い。
縦型比較思考で夏明けの理想の状態をつくる

アスリートは常に何かと競って過ごしています(横型比較思考)。
 ですがそれだけだと本来の自分の在りたい姿を見失ってしまいます。
 選手としてどんな選手を目指しているのか、
 チームとしてどんな雰囲気で、何ができるチームを目指すのか、
 理想の実現に向かう考え方も時に大切です(縦型比較思考)。
今回はチームで、理想の夏明けの状態を話し合いました。
 ● 3年が引っ張るチームになっている。
 ● 意見を言い合えるチームになっている。
 ● 学年の壁をなくしたい。
 ● 失点をしない。守備に強いチームを目指す。
 など。
 キャプテン、リーダーを中心に、
 夏明けのチームの理想を全体共有しました。
そして、チームの理想に向かっていくには、
 各学年やカテゴリーでその実現に向かうための意識統一も重要になります。
 そこで今回は、チームの理想に対して学年毎の理想の状態を出し合う時間を設けました。
 夏明け、チームのために1年生としては…。2年生としては…。3年生としては…こうなっていよう!
 と自分たちでイメージを膨らませるとそのための取り組みが自然と分かってきます。
 
  
 
 ※各学年の話し合い風景。
理想のチームの状態に向けて個人ができること
チームを理想に近づけるには、個人の行動からです。

この2021年の夏明けに向けて、一人ひとりがどんな行動がとれると、
 先に出した理想に近づくか考えました。
 
  
  
  
 
 ※理想のチームのための具体的な行動(黄色の付箋)の一部。
終わりに
1人ひとりがこの夏の取り組みを出し合い、
 共有してmeetingを終えました。
 部員数120名。全員とコミュニケーションをとって、意識を擦り合わせることが難しい中でも
 互いを知り合う機会に設計しました。
チームの結束力を高めるこの時期。
 今回の時間が今後どのような発展を遂げるきっかけになるのか
 僕には正直わかりません。もちろん期待はしてます…(笑)
ある選手が最後に
 「普段話せない選手の意見を聞けたことがプラスになると思う」
 と感想を伝えてくれました。
講師として
僕が高校生だった頃、実は
 「OBは権威あるやかましい人」
 と思っていました。
 なぜならいい意味でも悪い意味でも「がんばれ」と葉っぱをかけてくるからです。
 今の頑張りを見ないで簡単に「がんばれ」と言わないでくれと思ってました。
今の選手から見て僕はどのように映っているのか分かりませんが、
 なるべく「上から」よりも「横から」を意識して関わろうと思います。
それもあって、この夏も選手と一緒に可能な限り走ります。
 同じ経験をして一緒に強くなろうと思います。
 選手のみんな、理想のチームに向かって一緒にこの夏を頑張ろう!
 
  
 










 
  
  
 