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花を育てるように人を育てる

朝顔を種から育てるという経験は

主に小学校1年生で経験します。

「小学校入学おめでとう!」と同時に、そのお祝いとして

2年生から朝顔の種をもらい、春から梅雨明けにかけて育て、

夏休み前に枯れた花から種を採って

長期休みと同時に植木を家に持って帰るというのが

日本全国で鉄板の教育カリキュラムとなっています(笑)

ところで、花を種から育てるときに、

何に注意すると良いでしょう。

一つは日に当たり、風通しの良い所で育てるという事です。

育つにもその環境が大切ということになります。

もう一つは肥料や水分が適切であることです。

少なすぎると栄養不足で育ちません。

逆に多すぎると腐ってしまいます。

以上の二つから花の成長を人に置き換えるとどうでしょう。

たくさんのヒントが得られることがわかります。

一つ目に

人が”日に当たる”とは、注目を浴びる

という事です。人の変化に注目してあげる。

さらに、太陽のように人からパワーを与えて貰って活力を得る。

それが”日に当たる”という状態になります。

そして

人の”風通しの良い”とは、言いたいことが言える

という事です。その人にとって抱えるものを言うことができる。

包み隠すことがなく、想いの丈をさらけ出すことができる。

それが”風通しの良い”状態になります。

もう一つの

”肥料や水分”というのは、教え

という事です。

人は知らないことを知って育ちます。

社会で生きるためにはルールを知る必要があるので

それは教えてもらわないと分かりません。

その教えが少なすぎると、知識が乏しく

過ちを犯すことがあります。

だからといって、教えすぎると今度は

人も花のように腐ります。

教えてもらわないとできない。

自ら考えて判断して行動することができない。

そうした人になってしまうからです。

ここでは、人が腐るとは、自主性や主体性を失う

ということを意味します。

だから”肥料や水分”という教えは適正な量でないといけません。

以上のことが十分に分かっている人が

優秀な教育者なんだと思います。

さらに優秀な教育者は、

成長していく花に対して、

例えば、最初に芽が地上に出たときに

「まだ未熟だ」と非難することはありません。

蕾がでたときに

「花が咲いていない」と怒りません。

優秀な教育者ほど、どの花の内部にも

綺麗な花を咲かせる力が込められていることを知っていて、

自然の力に打たれつつ、愛おしみながら

それぞれの段階に合った手入れができます。

加えて、実は花の一番の栄養は”失敗”であることも知っています。

だから”失敗”は「悪いこと」と決めつけません。

小学1年生が朝顔を育てるときは

今か今かと芽がでてくるのを待ちわびます。

そして芽がでたときはクラスみんなで喜びます。

芽がなかなかでなくても、

「大丈夫だよ。きっと出るよ。」

と全員で信じます。

そうやって育てて立派な朝顔を手にしていきます。

僕たちも小学1年生の頃に朝顔を育てた時の気持ちのように

人を育てていきたいものです。

今回の投稿は

『新インナーゲーム』著)W.T.ガルウェイ

を読んで自分の中に落とし込んだものを綴りました。

初版は2000年ですが、

現代のスポーツにも活用できることが

盛りだくさん書かれています!!

では!

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